オフィス鴻

損保会社のカルテル

2025年01月27日

最近の大きな被害をもたらす自然災害(人災も含む)ビッグモーター以外でも発覚した中古車販売店とでの不祥事など、損害保険業界全体の悪い商慣行が法令違反にあたるとして是正に向けて公正取引委員会が大手4社に対して基準公表と行政指導を行いました。実際に措置命令と課徴金納付命令が出されたことで、殆どの企業の不祥事の際に使われる「再発防止策の徹底、信頼の回復に努める」というコメントを発表しています。結果的に経営陣の引責辞任が行われた損保会社でも、長年にわたり申し送りが行われてきた商慣習ならば恐らく管理職が関与してきたことは当然であると考えられます。今後どのように企業風土を改革していくのか、その内容次第では各社の信頼性と業績に表れてくると思われますが、日本流のなれ合い(談合など)が本当になくなるのか国民もしっかりと注視することが大切でしょう。

また、共同保険・再保険など外部からは見えないところでも不正があったようですから、これからも自然災害による多額の保険給付が見込まれ、保険料も高くなることは想像に難くありません。元々は仙台空港運営の民営化(東急)の際にカルテルがあったことが発端でしたが、多くの自治体の入札でも政策株や本業支援などが競争原理をゆがめていた実例が多数確認されたと日本経済新聞の記事にありました。金額の多寡にかかわらず、税金が絡むものには一般的商取引よりも厳しい基準を適用して欲しいと思います。以前のブログにも書きましたが、編集人は「内部通報制度の形骸化」が不祥事の根底にあると考えています。結果的にカルテル・談合に至る過程では従業員が実務を担当するため、法令違反と分かっていても内部通報すれば所属企業から疎まれ退職せざるを得ない状況が起こることは、身をもって感じています。

なお、編集人は経営トップ自らが不祥事を起こさないための施策を指示しても、売り上げや利益基準中心での人事考課方法に定性的な行動原則などを織り込んでいなければ同様の不祥事は減らないと考えています。