オフィス鴻

雑談の聞き上手

2024年08月22日

編集人の周りには、全く仕事とは関係のない話をしてくださる方がいらっしゃいます。例えば、飲食店のオーナー、一期一会のタクシー乗務員、たまたま隣席で食事をされておられる方などです。最初はたわいもない世間話から始まることが殆どですが、何度かご一緒すると仕事や人間関係の悩みなどに話題が移ることもあり、可能な限り相手の会話を遮らないよう気を使いながら聞き役に徹するようにしています。また、年齢も100歳近い方から20歳代の方まで、性別も国籍も全く関係ありません。そこにはビジネスにしようという気持ちは毛頭なく、悩み相談の場だけではなく叶えたい夢や人生の充実度などに関するお話を伺うことも多いです。

時には編集人の専門分野である中間流通やロジスティクス、経営戦略などの話題にすることもありますが、いつも感心するのは多くの方が雑談力と解釈力に優れていることです。そして、当方から質問することは稀ですが、複数の分野に関しての知識が豊富でビジネスの糧になることです。例えば、乗務員不足が顕著なタクシー業界ですが、ある会社では新人20名の平均年齢が20歳代だったそうで、スマホアプリ配車専門の新人乗務員でも40~50万円程度の月収になることがあると伺いました。最近はだいぶタクシー台数不足が解消傾向にあるようですが、様々な企業努力の結果だと思います。オプションメニュー(優良乗務員・車種指定など)も増えていますし、チップ機能も追加されましたね。

そのような観点で現在の人手不足問題を考えた時、新たなコミュニケーションのあり方について深堀りしていくと結局は人間同士の関係性構築能力や知性のようなものが現在の日本に不足しているのではと感じます。例えば、企業内での会議では上位者に疎まれないよう、自身の管掌以外は「沈黙は金」を地で行くような参加者が相当数いますが、編集人はどちらかと言えば誰もが関わりたいと思わない仕事でも失敗も力になると考える有言実行タイプでした。兎に角たくさんの人の話を聞くことは非常に有意義だと感じますね。