高齢者の就労
2025年04月25日
先日、あるニュース番組で高齢者就労の実態(全体から見ればごく一部でしょう)が取り上げられていました。今から7~8年前に厚生労働省が発表した老後に必要な貯蓄額(老後2,000万円問題)が大きな波紋を引き起こしましたが、当時の算出方法を現状に当てはめてみると毎年その金額が変わることに気付きます。この前提は、65歳夫は年金のみ、60歳妻は無職、子供は既に独立等で一緒に生活していないなどでしたが、現状に当てはめてみると老後の過ごし方にもよりますが大凡1,500万円だと言われています。ただ、年金受給開始後に収入を得ることができれば、更に必要とされる貯蓄額は減少すると試算されています。
番組の中では、スキマバイトで1日数千円稼ぐ方や、それまでの技能を活かして小規模リフォームで全国を回っている方などが紹介されていましたが、ほぼ一致していたのは「高齢になるとお金を使わなくなる」という点でした。限られた時間での番組編成ですから全ての方に該当する訳ではないことは承知していますが、確かに食事の量は減る、スーツ等も必要なくなる、次第に知り合いが他界していく、旅行に行く体力も無くなってくることは事実でしょう。ただ、大きな出費では自宅のリフォームの時期を迎えると数百万円が必要になることが最も家計に負担になると言う意見が多かったことは事実だと思われます。
また、高齢になると物忘れや仕事に対する意欲が減退して来ることも事実の様で、少しでも収入を得たいと思いながらも労働できない方もいるようです。編集人は難病で57歳で退職し、その後2年半にわたって治療を続けた結果、医師の許可を得て「疲れる前に必ず休むこと」という制約条件はあるものの、現在は親族企業の経営をサポートしています。これまでの企業での勤務実績があったおかげで、企業と社外顧問契約を結んでいただいたりスポットコンサルを受託するなど、無理しない範囲で収入を得ています。これに障害年金を含めれば、食べていくだけなら十分な金額だと思っています。