オフィス鴻

ChatGPT(次世代の企業組織)

2023年10月28日

生成AI市場は、2027年には約16兆円規模になるとの予測があります。また、生成AIを導入した(また検討している)企業では、労働力のあり方を根本的に考え直すことが、最重要経営マターの1つになりました。もし、あなたが経営者になったとして、仮にこれまで1万人の仕事が、生成AIを活用することで5千人(50%)で出来るようになったら、何を考えるでしょうか?短絡的に考えれば、費用対効果(余剰人件費>投資額)の観点から、必要とする業務を再定義した上で適正人員数への移行(余剰人員の再配置、リスキリング、解雇など)を図ることを検討するのではないでしょうか。

その上で、現在のビジネスモデルそのものを新たなものに作り替えるくらいの柔軟な視点をもてば、同業他社との競争に後れを取らず、また既存取引先との関係にも好影響を与えるきっかけとなるなど、大きな成長機会(チャンス)を他社に先んじて掴み取れると考えるでしょう。もちろん、事業や業種による違いはありますが、生成AIのLLM(大規模言語モデル)がもたらした話し言葉によるデジタルツール(プログラミングの専門技術は不要)化は、使い方次第では現在の「IT人材不足」を補って余りある効果を生み出すでしょう。

もう一つの視点は、社内にAIをフル活用できるインフラ整備と明確なルール化にあると思います。例えば、AI技術を切り口として社員の新たな才能を覚醒させるためには、ChatGPTとの対話により新たな発想が生まれるような仕掛け(着想を拡げる使い方)が必要です。ここでも自社独自のデータベースという貴重な知的財産をどのように活用するのかが戦略的に大きな意味を持ってきます。誤った回答や情報拡散、悪用、機密情報漏洩リスクなど運用上の課題は多くありますが、その潜在的な力を制御しながら最大限に利用することも人間の知恵ではないでしょうか?