オフィス鴻

ブームが去った専門店

2025年05月17日

コロナ禍で一斉にフランチャイズ化した唐揚げ専門店が、倒産・廃業を余儀なくされているとTDB(帝国データバンク)が発表しました。唐揚げ専門店はテイクアウトが主流で店舗設備もフライヤー・冷蔵庫と少しの物品が置けるスペースがあれば高額な投資をせずとも開業できる反面、フランチャイズ料が重荷になること、商品の差別化が成功のカギであることが知られています。つまり、簡単に開業できる代わりにブームの中でリピート客が掴めないと商売にはならないということです。同じような商品にタピオカ・タコ焼き・餃子・高級食パンなどが挙げられますが、コロナ禍の自粛ムードが終わっても経営を継続できている店舗は少ないようです。

編集人宅では、食品等の安全性を考慮して極力大手小売業で調達した材料で食事を作っていますが、なかには「本当に〇〇スーパーが販売したものなのか?」と思われる食材もあり、その店舗では特定の食材・調理品は一切購入しないことにしています。そのポイントとして考えられるのは流通経路と廃棄ロスの削減でしょう。売れ残った食材を加工品として再販売することは多くの販売店で日常的に行われていますが、やはり美味しくない物は購買する気にはなりません。また、専用物流センターの保管・仕分・配送過程で正しい鮮度管理がされていなければ、商品価値そのものが失われるだけでなく鮮度管理も低レベルになることは想像に難くありません。

編集人も仕事の関係上良く物流センターに足を運びましたが、丁寧な作業を行う物流センターの商品は商品価値が損なわれるような荷扱いはしていません。物流事業者は利益を上げるために効率化と言う名の下で原価低減に努めていますが、少なくとも口に入れる食品であれば猶の事取り扱いに慎重になるのが普通です。しかし、現実には商品(食材)を乱雑に扱ったり、規定以上の時間放置することは専門家の目線で見ればやはりお客さまには販売してはいけない商品群だと言えます。結局目先の利益を追うビジネスはどこかに問題を抱えていると考えます。