オフィス鴻

マイナ救急の開始

2025年12月19日

今年10月1日からマイナ保険証に登録してある医療情報が、救急車で活用できる仕組みが日本全国で始まりました。運用は本人(または関係者)が救急隊員にマイナンバーカードの利用および医療情報閲覧に同意した場合には、搬送先医療機関の選定や救急車両内での治療準備行為ができることになっています。詳細は総務庁消防庁のマイナ救急で検索すれば出てきますので、万が一救急搬送された場合に備えておくことも大切でしょう。ただ1点懸念材料があるとすれば、本人確認に際して金員等が行方不明になってしまったり、患者がせん妄状態で後日トラブルに発展する可能性があることです。

編集人はこれまで外出時には必ずヘルプカードを携行し、裏面に救急時の主治医・医療機関等の電話番号・診察券IDなどを記してあります。編集人はこれまで数回救急搬送をお願いしたことがありますが、意識が多少ある場合であっても搬送先医療機関の選定に非常に時間がかかる(たいていの場合は10分程度)ことを覚えています。また編集人の罹患している難病の治療ができる大学病院は日本でも数か所しかなく、さらに居住地周辺では30分以内に1か所(主治医のいる大学病院です)あるだけで、その他には片道1時間以上を要する大学病院のみとなっています。

先般自宅前玄関で突然意識を失い店頭で脳挫傷を起こし5日間全く意識が戻らなかった時も、救急隊員がヘルプカードを見て主治医のいる大学病院へと搬送してくれました。主治医の話では呼吸困難等で生命に危険があるとの判断から、すぐにICU(集中治療室)での治療を始めてくれたとのことでした。もちろん家族(妻)にも電話連絡があり、一時は最悪の事態を覚悟をしながらも人工呼吸器装着(エクモ)をお断りしたと話していました。そのような経験からマイナカードに対しては様々な意見があることも事実であり、万が一の救急時への活用も非常に有効だと感じています。