兵庫二馬力選挙
2025年05月14日
兵庫県知事選挙をめぐる「2馬力選挙」といわれる問題は、兵庫県知事選挙で再当選した斎藤知事が再び選挙のあり方について波紋を広げることとなりました。斎藤兵庫県知事は「総務省などが見解を示すもの」として自らの評価を避けた形です。昨年11月に実施された兵庫県知事選では、NHK党の立花孝志党首は百条委員会議員に対する根拠のない誹謗中傷により自身の当選より斎藤知事への応援表明・立候補について「2馬力選挙」に当たるとの指摘があるようです。19府県の知事は「2馬力選挙は現行法で禁止されていないものの、選挙の公平性が損なわれている」として、抜本的な対策を国に求める緊急提言を提出しました。
この斎藤知事を巡るパワハラ疑惑では県民が再付託する形で県政(県議会)への不満を示した形ですが、実際にお亡くなりになった方もいることを考えれば「自分自身が必死で選挙をやらせていただいたというのが全てあり、自分を応援する他の候補がいるのはおかしいと思わなかった」としており、違法性はないものの倫理観に欠ける発言には政治家としての最低限の節度が無いと思えます。当選の意思のない候補者が他の候補者を応援する2馬力選挙自体が選挙制度の根幹を揺るがす可能性について、斎藤知事が自分の言葉で説明しなかったことについては今後の法改正を含めて議論されていくことは当然の責任でしょう。
大阪府の吉村知事も2馬力選挙の問題点を指摘していますが、その中で特に注目すべき点は2点あるように思います。1つ目は立花氏がこのことを公言した点で、その時点で明らかに他候補者に対する冒涜に近い行動であること、2つ目はは公職選挙法でビラ・街宣車も制限があるのに、他候補の応援を目的に出馬者がいればその人数分(3人なら3倍)だけ自由に増やせる点でしょう。それでも兵庫県民が次回の知事選で再び現斎藤知事に投票することになれば、それだけ兵庫県政が混乱している証しでしょう。財政改革は必要ですが、行き過ぎた行為は必ず振り子のように戻ってきます。