オフィス鴻

内部通報者保護政策

2025年02月18日

ついに消費者庁が内部通報者に対する不利益処分について、刑事罰を導入する方針を打ち出しました。度重なる大手企業での不祥事が報道される中で、これまでは当事者が報復人事を恐れて内部通報を躊躇することが多く、編集人も20年前に上司(役付取締役)の不正を内部告発(受付部門がなく、社長に直接相談しました)したところ、明らかな報復人事を受け最終的には転職したことがあります。今後の有識者会議で検討される項目の中に、不利益処分だけでなく、違反した個人・企業に対する両罰規定が盛り込まれる方針が明らかになったことは、非常に大きな進展だと考えています。

もし、読者が社内での不正を目撃したり加担を上司から求められることになった場合、死亡者まで出した兵庫県庁で起きた首長による事案同様に、家族や部下を守るための行動が起こせるでしょうか?答えは多くがNoだと思われます。なぜなら、内部通報者は企業に残っても厄介者扱いされることが殆どで、外部の指摘で発覚するまでは企業側が内部での隠ぺい工作を行う可能性が高く、通報者自身が非常に大きな精神的ストレスを抱え込むことになるからです。編集人のケースでは、不正行為に対して監督官庁(当時の労働省)のしかるべき部署に匿名で相談していましたが、退職した2年後に労働基準監督署・国税局の定期監査が行われた際に諮らずとも不正行為が発覚しました。また、ハラスメント行為もあったためか、かなり厳しい処分を受けたと聞いています。

もちろん、小さな不正行為は多くの企業で行われていると言いますが、将来の生活設計を考える上では転職が必ず成功する方法とは限らず、現在所属している企業内で大人しくしていることを選択する方が大多数でしょう。その観点では、殆どの企業にある監査部門と外部の第三者(公認会計士・税理士・弁護士等)がどのように動いてくれそうなのか見極める必要があります。ただ、精神的ストレスが精神疾患(うつ病等)を誘発する可能性があることも頭も片隅に置いておくべきでしょう。