医師偏在と医学部
2025年03月19日
厚生労働省では有識者の総合的意見として「医師養成課程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会」での方向性を示しました。その中心議題であったのは、2050年を想定して医学部定員に占める臨時定員(地域枠)の上乗せを廃止し、人口減少に合わせて実質的に減少させることだったそうです。同時に、表題の医師の偏在(診療科選択・大都市圏への集中など)の妥当性にも触れています。ご存知の通り、医学部博士課程を修了して国家試験に合格すれば医師として働くことは可能ですが、国公立大学を別にすれば私立大学医学部の授業料は数千万円単位であり、現代の一般給与所得者の平均年収が560万程度であることを鑑みると金銭的に私立大医学部に進学させられる家庭は限られてきます。
また、日本医師会という強力な団体と政治利権の結びつきは以前から指摘され、実際に廃業・倒産する医療機関が増えていて医療改革の第一歩になる可能性があります。換言すれば、医師が過剰になれば医師1人当たりの平均診療報酬(収益)が低くなるため利権への過度な依存体質から抜け出す時が迫ってきているということでしょう。一方、国民も医療への過度な負担を求めることが難しくなれば、正しい医療機関へのかかり方(複数の梯子受診、処方薬のムダなど)などを習慣化しなければならないのだと編集人は考えています。医学部以外でも大学全入時代になっていることを考えれば、医学部生としての適性に欠けていれば在学中でも転部させることなどをルール化するのも1つの方策でしょう。
ただし、中小規模の行政区域では国家予算の中で適切な所得保証されるような公立病院に関する立法を行うことも検討できます。具体的には設定年収に届かない差額を税金で負担する代わりに、医師不足の診療科へは更に上乗せ支給するなど、地方創生を掲げている与党であればこそ施策を進めて頂きたいと考えます。その他、編集人の個人的考えでは、ある程度余命が見えてきた段階で在宅医療に切り替えたいと思っています。