オフィス鴻

医療離島枠入試の新設

2025年09月02日

多くの離島を抱える鹿児島県で、鹿児島大学が看護学科入試に県内の離島出身者を対象に2027年から年間2名の自己推薦型枠を導入することが発表されました。南日本新聞社の記事によれば、同大学同学科の定員は80名で離島特有の医療体制維持に向けた施策であると報じられています。多くの看護学校では授業料等の支援を行う代わりに卒業後は特定の病院で3年以上勤務することが条件とされていることが多いのですが、病棟勤務の看護師は不規則な勤務体系から入院患者から見ていても体力・精神的にかなりの激務だと思われます。実際に首都圏の病院でも東北や九州出身の看護師の方が多い印象を受けます。

健康保険により高度医療を世界と比べて格安で受けることができる日本の医療制度は非常に特筆すべきもので、その持続を可能にするためにも救急病院の医師・看護師・技術者等には相応の報酬が支払われるべきだと編集人は考えています。実際に難病に罹患するまでは殆ど医療機関にかかることはありませんでしたが、現在はその恩恵を受ける身として本当に有難いと感じています。もちろん無駄な医療費をかけないようにと、処方された薬は全て指示通りに服薬する、外来診察の場合にはA4用紙1枚に最近の病状や体調の変化などを記したものを主治医に渡しています。1人1人の心掛け次第で出来ることもあると考えています。

さて本題の離島枠ですが、編集人は年1回鹿児島大学病院で難病の入院治療を受けています。その時に感じるのは一般的な標準語(関東弁)を聞くことはあまりなく、鹿児島特有の言葉やアクセントを普通に耳にすることです。鹿児島弁と言っても地域によって大きく異なるようで、時には理解できないこともあります。その点だけをとり上げれば多くの医療関係者は地元鹿児島出身のように思われます。ただあくまでも鹿児島市内の話ですから、離島の地域医療を担う人材育成はこれからの全国で顕在化している医療の在り方を見直すきっかけになるものと期待しています。