オフィス鴻

国立大学病院の経営

2025年03月11日

日本全国に42ある国立大学病院のうち、半数以上の32病院が経常赤字になる見込みという国立大学病院長会議の資料があります。国立大学病院は日本の3次救急(重症者の受け入れ)を支える大きな柱ですが、独立行政法人として税金・研究費等に頼らない経営を行うことの難しさが表面化した形です。最近は医師法改正等もあり、研修医期間を過ぎた医師が整形外科など給与の高い民間病院へ多く勤めるようになり、本来基礎研究を含めた大学病院ならではの臨床経験を積むことないい新人医師が整形外科手術を担当することも多いと言われます。この点は、職業選択の自由がありますので多くは語りませんが、一部の医療事故に対する賠償責任や医局(大学病院等の専門診療科)での長時間労働を考えれば当然の動きだと感じます。

しかし、大学病院の経営に関して編集人が思うことは、少なくともこれまで治療をしてくださっている国立大学病院・私立大学病院の医療関係者を見ている限り、患者側にもできることは沢山あるようです。例えば、半年に1回程度の経過観察で十分であっても毎月大学病院で診察を受ける患者の存在、病状を簡単にメモにまとめて主治医に渡すだけでも外来担当医の勤務時間を大幅に削減できること、そして無駄(のように思います)な長期入院のありかたなどが該当します。日本の医療制度は世界に類を見ないほど高いそうで、訪日者の中には医療ツーリズムと称して有名病院で治療・入院を受け、医療費を支払わないで帰国してしまう方も数%程度いるといいます。特に医師法第19条にある「応召義務」も「正当なな理由がない限り、医師は患者を診察しなければならない」と解釈されていますが、長時間労働等で疲れた医師でもまともに診療しなければならないと勘違いしている方も多いようです。

今後、最終的には国民1人1人が健康な暮らしとQOLの高い暮らしを望むのであれば、医療関係者に対する職場環境の改善、抜本的な医療制度の見直しを行うことが必要不可欠であると考えます。