オフィス鴻

地方の医療インフラ

2024年02月05日

主治医の許可を得て、リハビリを兼ねて鹿児島県の指宿に妻と旅行する機会がありました。鹿児島空港から鹿児島中央駅まで約40分、さらにJR指宿枕崎線で約60分、指宿駅からタクシーで20分程のところに、4万坪の山中の敷地に各室温泉付きコテージがある宿泊施設に3日間滞在しました。この施設を選んだのは、普段の生活や外界から遮断(Wi-Fiもやっとつながる程度)されているので、1日中好きな時間に湯治ができ、妻ものんびり静養できることが理由です。時折遠くで航空機の音はしましたが、それ以外は鳥のさえずりや虫の声、風音だけで、観光がメインの方には飽きてしまうかも知れませんね。

元々、定年退職後は東南アジアへの移住(3~6ヶ月おきに日本と往来)を考えていましたが、病気治療を優先するとなれば鹿児島大学病院への通院が可能なことが条件の1つになるため、下見を兼ねて往路はJR九州の各駅停車に乗車しました。地方(特に北海道)の鉄道経営と維持が大変なことは知っていましたが、偶々乗車したディーゼル車両(2両編成)は恐らく昭和時代に製造されたもので、エアコンは無く扇風機が廻っているだけでした。また、途中からは殆どが無人駅で先頭車両のドアだけが開閉するワンマン運行の上、単線で周囲の木々が列車にあたったり、車両の揺れ(首都圏は横揺れを想像しますが、線路補修の関係なのか酷い縦揺れでした)もかなりのモノでした。

指宿駅前には商業施設(店・コンビニ)が全く無いのですが、宿泊した施設の山頂部付近にも最先端の重量子治療設備が導入された病院がありました。また、厚生労働省の2021年医療施設調査では、意外にも人口10万人当たりの病床数は鹿児島県が全国2位の高さであり、温泉付きの医療施設を車窓から各所で目にしました。千葉県の房総半島にも最先端治療ができる施設があることは知っていましたので、編集人の拙い考えでは鹿児島県は医療の基礎研究と治療が盛んな地域で、長寿の方が多いのも納得できるように感じた次第です。