大手冷凍食品会社のステマ
2025年11月30日
ステルスマーケティング(ステマ)とは、有名人・著名人・インフルエンサーなどの口コミを利用して宣伝する手法のことを指します。消費者庁は今年9月に宅配冷凍食品事業を手掛けている大手食品メーカーである味の素社とITコンサル会社であるイングリウッド社の2社に対して、景品表示法への優良誤認表示にあたる可能性が高いとして提出された改善計画を認可したことを発表しました。ステマ手法により無償で宅食を提供する見返りとして、2024年度に文章・画像などを販売サイトに掲載したことが違反と認められたようです。以前には民放の女子アナがこのような件で社内処分を受けていましたね。
消費者庁によれば、他社でも違反事例が相次いでいることを問題視しているとされ、今後この不祥事が他企業に拡がる懸念もあるようです。イングリッド社は顧客への一部返金対応を行うなどしたため、実質的な懲罰的違反行為としては両社ともに認定されていないことになります。しかしここで編集人が疑問に思うことは、世界的にも情報開示・社会的責任に対する優良企業として知られている味の素社がなぜこのような不祥事を起こしてしまったかと言う点です。2025年9月20日時点では味の素社のHPに当該記事は掲載されておらず、今後改めて発表される可能性があるようです。
過去にはRIZAP社のチョコザップや大正製薬のサプリメントなどを巡って同様の不祥事が指摘されており、SNS社会に於ける企業運営にも大きな影響を与えるようになりました。私たちの生活も時間を便利さが上回る時代になりつつありますが、最終的には消費者1人1人が正しく物事の本質を見極める眼力が試される機会が増えたとも言えます。特に食品は体内に入ってしまえば害にもなり得るものですから、有名企業だからと言うだけで安易に信用してしまうことはマイナスにも作用します。自分のことは自分で守ると言う意識を強く持つことが、非常に大切だと感じます。



