精神科病院の過剰医療
2024年10月25日
NHKその他のマスコミで八王子にある某精神科病院の運営方法についてスクープ記事が報道されていました。要点をまとめると「合併症治療」「過剰医療行為」「暴力・虐待」が恒常的に行われ、入院患者の8割が退院を許可されず、不必要な治療で症状が悪化して病院内で死亡していると伝えられていました。具体的には、病院内で濃厚治療とよばれる大量の薬剤投与等の治療を経営者(医院長)の指示で行うことで、多額の診療報酬を得ていたといいます。病院経営にはあまり詳しくない編集人ですが、少なくとも強制的に不必要と思われる治療、暴力・虐待の常態化は事実で監督官庁(厚生労働省・警察等)が動き改善を進めているそうです。
日本でも精神疾患と診断される方は、医療の進歩により増加傾向にあることが精神障害者保健福祉手帳や障害年金の資料から推測することが出来ます。特に医療療養型精神科病院では他病院等では診療できない患者・家族が救いを求めてくると言われ、その施設内の医療関係者の努力なしには治療が出来ないといった事情もあると思われます。ただし、少なくとも暴力・虐待は人権を無視した行為ですから、今すぐにでも中止するべきです。もちろん、全ての医療関係者が暴力行為を行ってたわけでは無いと思われますから、普通の心ある方から他の病院へと移っていくことでしょう。精神科病院以外でも、入院中の認知症患者などに点滴の管(ルート)や医療器具を勝手に外したりするのを防止するため医療関係者が身体拘束やミトン(大きな手袋)装着を行うこともありますが、少なくとも患者側に非がある場合には相応の注意・相談を患者・家族等に行ったうえで特に乱暴な言動が顕著な場合には強制退院させるところを何度も見たことがあります。
最終的には、患者自身と言うより身内が最後の砦として病院にすがる場合もあるようですから、当事者にしかわからない深刻な事情もあるのでしょう。ただ、最低限のマナーはお互いに守って日本で医療崩壊が起きないことを願っています。