自動車逆走事故
2025年08月31日
以前に取り上げた外国籍の方が母国の運転免許を海外で国際免許が通用しやすい日本の運転免許に切り替える外国免許切替について、警察庁が筆記試験等の全面的見直しを検討しています。現在は滞在証明ができる旅行者も対象となっており、ベトナム籍・中国籍の方が全国の運転免許試験場に列をなしている様子がTV等で盛んに報道されていました。問題視されているのは先述の旅行者を対象に含めていることに加え、筆記試験も10問中7問正解でさらに〇✕式が採用されているため日本人が取得する自動車運転免許取得(学科は100問で9割以上の正解)に比べて非常に簡単であるとされています。
特にこの問題が指摘され始めたのは、外国人による道路運送法における違反行為に起因する重大事故が頻発していることにあります。埼玉県で小学生の歩行列に飲酒運転の中国籍運転手がひき逃げ(救援行為をせずに立ち去った)したことや、三重県の高速道路でペルー人が逆走(日本は左側通行)して起こした事故などは外免切替していたことが判明しています。その背景には2024年に施行された入国管理法改正が関連しているとの説もあります。具体的には外国籍の方が交通違反を含む犯罪行為を起こした場合や、租税公課・健康保険等の未納があった場合には永住資格(永住権)がはく奪される可能性があるとも言われています。
ただし自動車逆走事故は外国籍の方に限ったことではなく、日本人の高齢者にも多いことを見過ごすことはできないでしょう。あくまでもTV報道で編集されたものであることを前提に話を進めると、免許更新時の技能講習(実車を利用した運転)でアクセル・ブレーキの踏み間違い、一時停止の無視、路肩への接触などがあり、学科試験でも明らかな認知能力低下がみられる方もいるようです。家族が運転免許返納を強く進めても本人が拒絶するケースもあると言いますから、免許制度の見直し以外にも自動車関連諸税の引き上げや任意保険加入の義務化など被害者を出さない工夫も必要だと思われます。