オフィス鴻

自衛官の基本給引き上げ

2026年03月21日

昨年、政府が防衛省職員給与改正案の概要を発表しました。目的は定員割れが常態化している自衛官の確保と離職防止にあるとされていますが、国会で承認されれば2025年度4月分に遡って支給される見込みのようです。2024年時点での充足率は既に90%を下回っており、年々減少傾向に歯止めがかからない状態だと考えられます。実際に編集人の知り合いにも自衛官経験者が複数いますが、やはり給料の安さと宿舎の老朽化・備品不足などが常態化していると言っていましたから、ハイテク化が進む軍事分野に於いて優秀な人材確保するには当然処遇改定も不可欠でしょう。

海外諸国の中では一定期間の徴兵制を実施している国もあり、日本の志願制度と比較されることがあります。簡単に言えば徴兵制はあくまでも国内法によって義務となっているため、決して国家防衛への忠誠心が高いとは限らない現実があります。一方志願制では忠誠心・練度・精神的強さなどの面では徴兵制よりも優れている面もありますが、当然ながら一般的な生活が送れないような処遇であれば離職者が増えるリスクがあります。また体力的に定年が早いため、年金受給までの生活の糧を確保する必要があります。年齢を重ねれば経験は増えますが、体力が落ちることは必然でしょう。

もう1つの大きな課題は、現業職を含む国家公務員の離職率が高いことでしょう。以前は国家公務員になれば一生生活に困らないと言われた時期もありましたが、編集人が知っている技術職宿舎は正直なところ非常にひどい状態でした。確かに家賃は数千円程度からあるにしても、仕事終わりに疲れた身体で帰宅して十分な精神的休養を得ることは難しいと感じます。劣化によりコンクリートが剥がれ落ち、廊下等の清掃も不十分な官舎であれば、数年で若手が大量に退職していくことも容易に想像できます。基本給以外にもまだまだ検討することが多いと感じていますね。