貸金庫窃盗事件
2025年04月25日
某国内大手金融機関(銀行)の貸金庫の予備キーを管理していた行員が、他人名義の貸金庫から現金・貴重品等の収納品を盗むと言う業務上横領や窃盗にあたる不祥事が発覚しました。1円でも出納残高が合わなければ最後まで探すと言われる金融機関にとって、その必要が無い貸金庫の管理がおざなりになっていたことがこの事件を発生させた原因の1つです。これを受け、他金融機関では貸金庫そのものを廃止する動きや、カギの保管方法・運用手順などを見直すなど事後ではありますが対策が進められています。貸金庫はその金融機関による一定の審査が通らなければ借りられませんが、最近の店舗統廃合等により貸金庫そのものの数が減少しているのが実情です。
編集人もある金融機関の貸金庫を借りていますが、年間使用料金・入退室時には専用カードとPN(暗証番号)が必要で自宅よりも権利者証などを安全に保管することができます。最近はネットバンキングの普及で自宅のPC・スマートフォンなどから送金できるようになり、ある程度の現金を手元に欲しい時や納税以外は殆ど店舗のATM・窓口を利用することが少なくなっています。また、海外の顧客からの送金を口座に入れるにはマネーロンダリング防止のため金融機関指定の手続きが必要で、未だに印鑑・印鑑証明等が必要になることもあります。そのような観点で見ると、金融機関自体もビジネスモデル変革やDX等によって今後は人的業務も減少傾向にあるように思われます。
ある大手金融機関から端を発したシステム改修時のトラブルで、一定期間全取引を中止する金融機関も増えました。また、キャッシュレス化の推進等により様々な業務(通帳発行・両替など)も有料になるなど、金融機関と言えども以前のような殿様商売ではなくなっているように感じます。プライベートでもある程度まとまった入金があると支店から自宅に電話があり、投資商品等の購入を勧められることも少なくありません。そのうち駅前には1件も金融機関が無くなるかも知れませんね。