オフィス鴻

難病と死と向き合う

2026年02月07日

現時点で注療法が存在しない病気を難病と言い、厚生労働省が認めている300以上の病気は国費負担(通常月間の治療費上限が1万円)となっています。編集人も自己免疫疾患という難病を患っていますが、難病指定は厚生労働省の部会で検討中となっています。編集人は主治医のいる大学病院で難病治療を定期的に続ける一方で、年に1回程度専門医のいる九州の大学病院で諸検査を受けて様々なデータ解析を行って頂いています。しかし完解(治らない)しない疾患ですから、判明してからは残りの人生のことを家族と話し合いながらどのように過ごしていくのかを考えることになります。

また主治医の勧めで大学病院に在籍している精神神経科の医師の診察を2年に1度受けていますが、最近言われるのは「死の恐怖から逃れたくて日々不安に駆られてしまい、不安障害等を発症される患者がとても多い」と言うことです。編集人の場合は57歳の時に10年かかって日本に20人程度しかいない難病患者であることを告げられましたが、幸いにも仕事は非常に順調であったことで、難病治療のために退職した後に自分で本コラムを1日2テーマ書くことや、これまでの経験を基にしたコンサル・アドバイザー業務を月数回行う機会に恵まれたことで、殆ど不安を感じることはありません。

その大きな理由はある時に自宅玄関前で突然意識を失ってしまい、そのまま側頭部を打撲して脳挫傷になった経験があるからです。それまでは意識がなくて数日間昏睡になったことなど全くなかったのですが、その時から数か月に1回程度全く記憶が飛んでいることが多くなってきたのです。実際に病室のカーテンに漢字の羅列が見えたり、せん妄と呼ばれる実際にはないことに対する記憶のようなものが残っていました。その時に思ったのはこのままあの世に行けたならば苦しまなくて済むのかも知れないといった漠然とした感覚であり、死に対する恐怖がすごく少なくなったと感じています。