商社へ転職後、３０歳以上年上の「摩訶不思議な恩人」との出会いがありました。そのきっかけとは、恩人の会社が焼き肉のたれ等で有名な大手食品製造会社の役員から、物流部門（特に運送）の最適化手法について相談したいとのことで、３人で食事をしたことに始まります。その後大手メーカ５社による実証実験に発展したことは「長距離協同輸送」のブログでお伝えした通りです。

この恩人は、なぜか自分のような若輩者に目を掛けてくださり、物流の範疇に収まらない経営視点など多岐にわたりご教示いただきました。また、テレビのバラエティ番組（ＣＭ協賛）で行われていた「１０種類の水のブランド当て」への出演のお誘いもいただきましたが、以前から「作る側のプロ」より「食べる側（お客）のプロ」でありたいとの思いが強く、その場で丁重にお断りしました。後日、３人で某最大手ビールメーカーへと工場へお伺いした際、試作品がたくさん用意されており、非常に個性的なものからクラシック的なものまで幅広くテースティングさせて頂きました。また、帰り際に工場のブレンダーやテイスターから一緒に仕事をしないかとのお誘いも頂きました。

その後、この恩人は蕎麦（神奈川）、牛タン（宮城）、高級中華（東京）など仕事を兼ねた会食をセッティングしてくださり、先程の役員や某大手酒造メーカーの御曹司など様々な業界の経営者の方とご一緒する機会に恵まれました。編集人が食材や調理法などをお店の方にお尋ねすると、それが厨房に伝わり、わざわざ料理長や大女将がご挨拶や説明にきてくださることも度々あり、同席された方が大変喜んでくださった記憶があります。この恩人との出会いで、物流事業以外でも飲食業界には異業種ビジネスの参考となる色々なヒントが凝縮されていることを知りました。