藤堂高虎の名言8
2025年07月05日
これも社会の中で暮らしていくには当たり前のことなのですが、その方の良い点を見出して才能を開花させることは実際に行なおうとすると大変難しい事だと感じます。人事異動の時期が近づくと「その人は仕事ができない」という上司と話すことがありましたが、よく考えてみると上司自身が部員の能力を引き出せていないことに起因していることだと気づくことがあります。人間ですから間違えることもありますが、編集人は50歳を前にして次世代の役職者を育成するようにと考えながら行動するようになりました。
もっと言えばその方ができない事を判断出来ないこと自体が、上司が部下の力量を見極められない証拠だと思うからです。どのような些細なことでも人に何かを任せる際に任せる側の責任を改めて教えてくれる名言に「召使いに良い者悪い者はいない」というものがあります。突き詰めていけば主人(上司)に人を見る目がないことを意図したもので、人間への尊厳を改めて考えさせる言葉だと考えています。よく文句を言う上司に限って、周囲から尊敬されていないことに気付いていないからなのだと思うのです。そして結果的に周囲からの信用を失うような行動は戒めることが非常に難しいと感じています。
確かに自分が立身出世することは気持ちの良いものですし、部下の面倒を見ると責任と表裏一体の関係にあります。編集人が他部署で仕事が出来ない従業員を2年間限定で自分の部下として預かっていたのも、その従業員の良い点・悪い点を把握するためでした。そのため従業員にとって適切な業務を見きわめられなければ、ただの生産性に囚われた判断に終始することになります。当然企業は利益を上げることが大きな目的の1つですが、その利益をどのように従業員に配分するのかも大切なことだと考えています。