オフィス鴻

オーバーツーリズム

2024年08月24日

この10年程は難病治療で入退院を繰り返していたため、家族を海外旅行に連れていくことが出来ませんでした。現在罹患している難病(数百万に1人程度)が悪いながらも小康状態になったことで、大学病院の主治医に「台湾に行きたい」と話したところ、病状の説明(英語版の病状報告書)を含めて快く了承して頂きました。残念なことに今年4月に目的地であった台湾中部で強い地震が発生したため、現地の復旧に妨げとならないよう来年に延期することとしました。その代わり、まだ訪日外国人ツーリストが宿泊したことのない長野県内の宿泊施設(6部屋のみ)へ妻と二人で再訪してきました。当該宿泊施設は蕎麦を使ったフレンチと和食の良いとこど取りをした料理がメインで、本来は2泊までしかできないのですが無理を言って総料理長のお許しを得た上で3泊(通常は2泊分の献立を準備しています)してきました。時期的にも梅雨入り前の好天に恵まれ、また2泊目は編集人と妻だけしか宿泊しておらず総料理長渾身の料理を味わうことが出来、大いに気分転換できました。

一方、有名観光地には多くの訪日ツーリストで賑わいを見せている地域も多く、ごく一部には迷惑行為(無賃乗車・富士山撮影スポットのフェンス破壊など)を行って配信する不届き者もいるようです。日本人(大学生)の中にもイタリアの文化遺産に落書きする事件が数年前にありましたが、旅行は人間の心を開放的にするプラス面とマイナス面が共存していることの表れでしょう。この件は、当該人は自ら現地に行って泣きながら直接謝罪して落書きを消したと報道されました。

有識者の中には、観光税(入国時や宿泊時等の課税で、東南アジア等でもビザや入国税が適用されています)や二重価格制(地元で暮らす方には割引を適用)を求める声があるそうです。今後日本が観光立国を目指すのであれば、日本文化継承を目的とした様々な制度が創設され、その結果として地域振興にプラスになる労働力移動を伴うような施策が必要だと考えています。