オフィス鴻

クラファンと寄付

2024年07月26日

愛媛県松山市が実施していた伊予鉄道が運営する「坊ちゃん列車運行支援」のクラウドファンディングが目標の1割の約300万円しか集まらず、その経費は広告費・サイト手数料などで1千万円を超えていたことが明らかにされ、知事が苦言を呈したと報道されています。以前、東京の国立博物館では1日で目標金額を超える約1億円以上の募金が集まったことと比べると、行政側が如何にふるさと納税と同じく手数料ビジネス(中間搾取)に頼り切っている事実が判明した事例でしょう。編集人もクラウドファンディング自体は非常に尊い取り組みだと思っており、過去には難病の子供の海外での治療費(約1億円以上)の事例が良く取り上げられていたことを思い出します。

そもそも、日本にはドネーション(寄付)の文化が根付いている訳ではなく、江戸時代から仲間内での無尽講(地域内で融通し合う)などがその役割を担っていました。最近は国境なし医師団等のNPO法人が主体となって寄付を要請することが増えてきました。編集人宅にも年に10通以上寄付依頼の書面が届きますが、NPO法人である以上は法律で最低雇用人数が定められており、また発送費用(人件費・印刷費)等を考慮すれば寄付額の半分程度しか実際に支援に使えない実情があるようです。TVCMもAC絡みのモノが増えてきたのを感じますが、「誰が」「何のために」寄付をするのかを考え直す良いきっかけではないかと思われます。

編集人は、身体障害を患って以降も毎年些少ながら寄付を続けています。アメリカなどは寄付は社会的成功者が恩返しの1つとして行うものだと聞いていますが、日本は芸能人が多額の寄付をするとSNS等で偽善行為だとバッシングを受けることもあるようで、国民性の違いだけでは説明しきれないやっかみのような感情や、安易に寄付を求めること自体に抵抗がある方も多いのではと思います。本来、自らの意思や信念に基づいて行動することが大切だと思っていますが、まだ日本に定着するのは尚早なのかもしれませんね。