オフィス鴻

ペルソナ・ノン・グラータ通告

2026年03月13日

昨年11月に高市首相の国会答弁に対して、中国の駐大阪総領事がXにて「汚い首は一瞬の躊躇もなく切ってやるしかない」と発言したことに対して、日本政府は在日中国大使館側に厳重抗議した上ことで一旦このコメントは削除されました。しかし、その後に別の言葉で日本政府の政策議論を批判する内容の投稿を行っており、日本政府内ではペルソナ・ノン・グラータ通告と呼ばれる外交手段を用いることを検討しました。これは外交用語として「歓迎されない人物」のことを指すとされ、当該人物の受け入れ拒否の公式通告とされているそうです。台湾有事に関する答弁だったことから、摩擦が生じたと考えられます。

日本でこのペルソナ・ノン・グラータ通告が適用されたのは戦後4例に留まるそうで、日本国としての毅然とした姿勢が伺えます。つまり外交的にも非常に重い判断を下す必要性があったと政府が判断した証拠であり、日中関係にも大きく影響を及ぼすことが懸念されています。ただ中国国内での経済的・政治的事情や共産党体制などを鑑みれば一種のプロパガンダ的行動と判断することができますが、日本がこの台湾有事関連について本気で対峙している証拠でもあります。当然ウィーン条約第9条・第23条によって各国に与えられた権利ですから、正しく適用することが日本の国益になると思われます。

世界では紛争や政治的意見の対立などを理由として相互国間で対象となる人物(主に外交官)に対して本国への帰還を促すことや、相手国側が帰還を拒否した場合には外交特権で認められていない身柄拘束(不逮捕特権に近い措置)を行うことができるとされています。その他には入国拒否なども対象となるため、運用・適用には高度な政治的判断が不可欠でしょう。日本国内の政治家の中にも親中派・反中派と呼ばれる方々もいますので決して日本全体が今回の中国側の発言に否定的では無いものの、明らかに相手国を侮蔑するような発言を行う国家とは一定の距離を置く必要がありそうですね。