オフィス鴻

仕事への誇りと感謝

2023年04月20日

編集人は企業経営のプロフェッショナルの方々にお会いする機会があり、その方々に共通しているのは「相手の心を動かす力がある」ことです。

人間には自分がいかに努力しても報われない絶対差(身体能力、家柄など)が生まれながらにあると思っています。そして、与えられた環境で妥協点とQOLの満足度を高めていくことが、人の生き方や人間性に反映されてくるのだと思っています。例えば、野球のMLBで活躍している大谷翔平選手は、生まれながらの資質の1つに身体能力の高さがあり、そこに不断の努力がプラスアルファされることで、投打二刀流の活躍だけでなく人間性の面においても弛まぬ努力により世界中から大きな尊敬を集められるのでしょう。

また、職業に貴賤はないと言われますが、プロとしての仕事ぶりが認められたなら、どの職業に於いても自然と周囲からの尊敬に繋がるのだと思います。あるニュース番組で新幹線の車内清掃作業を担当する株式会社JR東日本テクノハートTESSEIが紹介されていました。新幹線の入線時には深々とお辞儀してお客様をお見送りし、つぎに新幹線1両を1人7分間で清潔な環境に整えるそうです。そして清掃作業が終わると乗車するお客様に「お待たせしました」と整列してお声掛けを行い、さらに再度一礼して次の持ち場へと移動します。海外からの取材も多いそうで、作業終了後にホームで見学していた海外のお客様から大きな拍手や賞賛の歓声をいただくこともあると聞きました。

まさに「相手の心を動かす」仕事であることを経営者と従業員が理解しているからこそ、日本人の「仕事に対する誇り」が「礼と感謝の文化」として体現された一例となり得ているのだと思います。現在は、さらに2分間の作業時間短縮を目指しているそうで、本当のプロフェッショナルだと感動すら覚えます。