オフィス鴻

地方再生と新ビジネス

2024年07月03日

読者の周りで、今まで当たり前にサービスを享受していた業界にも淘汰の波が押し寄せているように感じることはありませんか?例えば新聞社に夕刊を廃止する動きが全国に拡がっているそうです。その理由として挙げられているのは、日本新聞協会の資料では既に発行部数が20年前の約半分にまで落ち込んでいること、各種原材料のコストアップ、SNSへの移行(電子版)に加えて、自然災害等の速報性に乏しいことなどです。また、同じ報道媒体であるTV局もNHK法の改正広告収入の減少、視聴者離れ、SNS(例えばYAHOOニュース、ABENA)の発達など、これまでの経営環境と比べ厳しさを増していて、制作費の削減・出演料等の引き下げも頻繁に行われた結果、どの局も同じような番組構成(最近はドラマより番組宣伝を兼ねたグルメ系が増えた気がします)となっている感があります。

また、街中にある飲食店の中でも家族経営タイプの寿司店は、回転寿司(最近は破棄食材、迷惑行為防止の観点からお皿が廻っていない店も増えているそうです)チェーン店に客が流れており、地域の会合減少や葬式の簡素化などで需要が減少しています。ただし、1人2~3万円程度の高級寿司店にはインバウンド需要が拍車をかける形で数ヶ月先まで予約の取れないところもあるそうで、海外で「OMAKASE(おまかせ)」がブームになっていることもあり、こだわりのネタや調理法、ビジュアル化(映え)など新しいビジネスモデルが誕生したような感覚に包まれます。

編集人の最も忙しかった現役時代(今から15~20年ほど前)は地方への出張が多く、ある種の趣味的な嗜好を含めて駅前から少し離れた商店街の近隣で飲食店を探し、仕事の参考にしていました。最近でも個人商店の閉店がシャッター商店街化を招く傾向には変わりありませんが、地元の商工会議所や行政による支援等により若い世代が新たな価値観を持ち込んだり、歯止めがかかってきた地域も徐々に増えています。ただ、地元民とのトラブル事例も多いそうですから上手く共存関係を構築する力が大切だと思います。