オフィス鴻

墓じまいと檀家

2024年11月12日

最近、樹木葬や身内だけの葬儀が行われることが増えてきました。以前からその傾向はありましたが、コロナ禍によってこれまでの寺の檀家・公共墓地などから急速に葬儀の形態も変わりつつあるようです。編集人も父親の逝去で将来管理すべき墓地が複数になったことをきっかけに、父方の兄弟姉妹の了承を1つづつ取りながら編集人を相続人とする手続きなど約2年かけて墓じまいを行いました。父親が亡くなる10年以上前から「墓地の相続」について何度か相談しましたが、その話を持ち出すと急に黙り込んでしまうため親類との間で何らかの事情があることは薄々感じていました。

また、両親が新たな墓地を購入していたのですが、お寺の檀家になることで永代使用料以外に相応の金銭的負担が生じること(法要と年間維持費程度だと考えていたようです)は認識していませんでした。そのため、母親が兄弟姉妹と集まって話し合いをしたいと申し出て、母親の希望に沿った方法で維持していくことが決まり、内心ほっとしているところです。因みに編集人は現在は妻と二人暮らしで時折子供が泊りに来ますが、7回忌が終わると自動的に永代供養(合葬)してくれる市内のお寺さんにお願いしようかと考えています。本当は編集人は海への散骨、妻は樹木葬にしたいと考えていたのですが、様々な制約があることから信頼できるところにお願いすることが後々のトラブルを回避できると思っています。実際に墓じまいを経験してみて感じたのは、使用名義人(父親でした)の変更にはかなり遡った戸籍謄本(手書きのものでした)が必要なこと、お骨の移動には自治体から許可を得ることなど手間と時間がかかることでした。

その他にも、石材業者への解体・原状回復依頼、閉眼供養、僧侶への依頼など結構な費用が掛かります。また、寺の檀家であればお骨1体当たり数十~数百万円単位の費用が別途掛かるようですが、編集人はご先祖様を無縁仏にはしたくなかったのでこれも社会勉強と割り切って殆ど自分で墓じまいを行いました。