失敗を許容する文化
2025年01月23日
あるTV報道で、アメリカの家庭で子供が親のクレジットカードを勝手に使って、オンラインゲームに多額の課金(約100万円くらい)をした事例が紹介されていました。その後、どのような処理をしたかについてまでは報道されていませんでしたが、訴訟社会であるアメリカですから子供に罰を与えなくてもゲーム運営会社に損害賠償請求をした可能性はあるでしょう。また、日本とアメリカの子育ての違いについて「We can’t afford it」という言葉が引用されることがあります。意訳すれば「今は必要ないものだから買いません」とでもなるのでしょう。編集人が子供の頃(昭和40年代)は日本全体が高度経済成長時期で、街中の商店街で「〇〇が欲しい」と大泣きしながら道路上で手足をバタバタさせて親を困らせる子供が多くいました。今思えば、子供を泣き止ますために、親が子供に商品を買い与えている姿が思い浮かびます。
最近の日本では子供の数が減少しており、親が子供にかける金額も大きくなっているようです。編集人が親になった時は30歳代半ばで、少し子供に甘やかしすぎたかなと反省することがある一方で、その時にしか経験できないことは極力させてきました。最も子どもとの時間が大切だと感じたのは、食育(家庭内での食事、外食を含む)と恩賜公園で遊ぶときでした。食育は恐らく未来永劫にわたってその経験を忘れることはまずありませんし、恩賜公園(入場料100円)では他人の子供への配慮を忘れずに草の生えた斜面を親子で転がって笑いあったことを思い出します。子供と一緒に外出するとおもちゃを買い与えた時よりも嬉しそうな顔をしており、普段は殆ど仕事三昧で顔を合わせる時間も少なかったせめてもの贖罪として土日のいずれかは必ず一緒に遊んだものです。
確かにお金に余裕があることで家族の選択肢は広くなりましたが、無意識のうちに失ったものも多くあったように感じます。他人の家庭と比較する必要はありませんが、我が家なりの楽しみ方を築いていくことも大切な教育だと考えています。