オフィス鴻

宗教法人の売買

2025年02月26日

宗教と言えば、日本人は海外とは異なる宗教観があることが指摘されています。宗教法人は文化庁・各自治体が所管するもので約18万法人あると言われています。ただし、神道系(神社)は一族による承継のみが認められ、その他仏教等の宗教法人は地方での人口減少に伴う檀家の減少等により後継者不足や資金不足によって休眠する法人が増えていると言います。宗教法人の特徴として、税制上の優遇措置(公益法人とほぼ同じ)が認められており、信仰の自由と言う法律とは異なる面で休眠宗教法人の売買が節税対策になるとして悪用する事案も表面化してきました。例えば、旧統一教会問題では政治と宗教団体との癒着が指摘されていますし、与党の一部である公明党も元を辿れば宗教団体です。

また、法人格のある宗教法人専門の売買ビジネスもあり、年間100件程度の摘発(解散命令)件数に比較すれば今後悪用する者も増えていく可能性が有識者から指摘されています。先述のように宗教法人が経営困難に陥ると当然法人解散を目指すこともありえますが、不活動法人にとって解散手続きは役員の死去、必要財産目録の未整備などハードルが高いことも事実のようです。文化庁はこの現状を問題視化して「不活動認定」の基準を明確化しましたが、マネーロンダリングやテロ資金源となるリスク(旧オウム真理教)が解消された訳ではないとされています。

日本の人口減少と宗教観が特殊であるとの指摘もありますが、数千万円で宗教法人売買が行われている実態を鑑みれば待った無しの状態なのかも知れません。編集人の親族企業にも宗教法人売買の勧誘がありましたが、宗教活動で得た収入、土地・建物等の相続税、固定資産税の免除など様々な優遇措置が与えられることになれば、悪用する者がでてきても何ら不思議はありません。そのため、海外のように財政報告書の提出義務化(現在の日本は8千万円以上のみ)、定義は難しですが社会福祉事業への参画、登記更新が長期間なければ解散とするなど、まだまだ検討の余地があるように思います。