家族葬という選択肢
2024年11月13日
墓じまいに関するコラムでも一部触れましたが、最近は家族葬を希望される方が増えているようです。家族葬が好まれる点は、最小限の身内・参加者が故人との思い出などを語りながらお送り出来ること、費用が比較的安価(価格の幅は10万円台~数百万円まであります)であることなどが挙げられています。また、企業内でも訃報を掲載しないように総務部に依頼する方も増えており、様々な応援依頼をしなくても済む点や急なことで精神的余裕も内情たいでは段取りの簡素化などが現代社会に於いて選択される理由ではないかと編集人は考えています。もちろん、故人の遺志があればどのような形態でも尊重すれば良いのではないでしょうか。
また、企業経営者等で将来的な取引関係を考慮する必要がある場合などでも社葬やお別れの会などその形態は様々です。その他にも、その土地特有の考え方がありますので親類縁者と言えども喪主に対してあれこれ言うべきではないような気がします。実際、コロナ禍を機に感染予防の観点から家族葬が増えたとも言われていますが、実はそれ以前から葬儀業界の料金の不透明さを指摘する声があったことも事実です。編集人の亡父の場合は母の意向で家族葬にしましたが、実際には色々なオプションを加えたため一般葬儀とさして変わらない費用(墓じまいを含めて数百万円)を要しました。また、親類の場合は地元では有名な名士であったものの、やはりコロナ禍での感染を鑑みて質素な自宅での葬儀を執り行っていました。
その他にも、弔問客の香典をあてにしたり家庭によっては多額の葬儀費用を出せないといった懐事情が関連することもあり得る訳で、編集人の場合は特段の事情が無い限りは喪主の意向をお伺いした上で、参列するのか、後日お返しは不要とお伝えして香典をお送りするのか判断するようにしています。日本全体が少子化多死社会を迎える中で、喪主側にも様々な事情があることを斟酌していくことも、今後は大切なのではと思っています。