日本の七二侯(白露)
2025年08月22日
最初から脱線してしましますが、鹿児島県指宿市にある白露酒造株式会社は同社HPによれば享保15年(1730年)創業の造り酒屋からスタートし、自然に恵まれた鹿児島県産の上質の黄金千貫・天然水(仕込み水、割水)として使用した焼酎メーカーとあります。指宿市は薩摩半島最南端に位置しており、編集人も2年前に鹿児島大学病院に入院する時に湯治を兼ねて訪れたことがあります。また指宿温泉と言えば海岸の砂浜で「砂蒸し温泉」を体験できることでも有名ですが、実際に鹿児島中央駅から在来線で行ってみると遠く、またシャッター商店街が多かったように記憶しています。
さて本題に戻りますが、白露(はくろ)とは朝晩の冷え込みによって大気が冷え露をむすぶ頃を指し、次第に秋が訪れてくる季節とも言われます。最近は住宅地等で露を見る機会は激減していますが、良く知られている言葉には玉露や月の雫など露の美しさを表現するものがあります。また秋の七草である萩・すすき・葛(くず)・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴・桔梗は、春の七草とは異なり食用でないものも含まれています。
旬の代表的な食材には茄子(なす)があり、「秋なすは嫁に食わすな」とも言われ、その語源は諸説あるようですが現在では3つの説が有力とされています。まずひとつ目は、茄子には身体を冷やす作用があるので嫁が子宝に恵まれなくなってしまうという説、つぎに姑が意地悪で美味しい茄子は食べさせないという説、そして酒粕につけた秋茄子をおいしくなるまで棚に置いておくとネズミ(夜目・よめ)に食べられてしまうという説です。ちなみに編集人宅では茄子を軽く油通しして煮びたしにして食すことが多いのですが、妻とともに美味しくいただいています。