日本の七二侯(秋分)
2025年08月23日
英語で秋分の日は「Autumnal Equinox Day(秋に昼と夜の長さが等しくなる昼夜平分日)」、春分の日は「Spring(又はVernal) Equinox Day」と表現されます。日本では大凡9月22日~24日頃とされ、近年では秋の大型連休「シルバーウィーク」にかかるため昔ながらの風習よりも観光やレジャーに適した時期と言えるでしょう。また戦前は秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)と呼ばれていたそうで、昭和23年に祖先を敬い亡くなった人々を偲ぶ日として現在の呼称になりました。
そのような経緯から豊作を祝い、感謝を捧げ、神様を祀る儀式として秋分の日があり、旧暦で8月15日の満月を中秋の名月と呼んでいます。また落語の目黒のサンマがあるように、この時期のサンマは脂がのっており、塩焼きにすると絶品で少し苦みのあるはらわたもお酒のアテにはよく合います。また里芋や松茸、銀杏など秋の味覚がどんどんと店頭に並ぶ時期でもあります。ちなみにお供え物は粒あんのおはぎですが、春分はこしあんのぼた餅と呼ばれることは良く知られています。
少し外に目をやれば彼岸花、いわし雲が目に付くようになり、日本人の主食である米も収穫時期を迎えます。今年は令和の米不足から新米も昨年に比べて高値傾向にあるようですが、5次卸問屋まであることをJA幹部は「当然のこと」として片付けており、いずれ消費者・生産者からは旧態依然の流通は支持を得られなくなりそうに思われます。これで外国から輸入する米が増加する事態になれば、日本の米栽培面積は減少していくのかも知れませんね。