オフィス鴻

自動販売機・無人販売

2024年06月26日

以前のブログでFC方式の高級食パンブームの終焉について話題にしました。それと同じように唐揚げ専門店の倒産・閉店が帝国データバンクの調査で急増しているようです。コロナ禍により、自宅調理では油や臭いを気にしない中食として子供から高齢者まで人気のある唐揚げのテイクアウトが人気になり、他の飲食業界とは若干の違いはありますが設備投資が廉価で参入障壁が低いことも幸いして一大ブームになりました。また、唐揚げは安価なB級グルメですが、ロシア・ウクライナ戦争が始まって以降、食用油や小麦価格の高騰、鳥インフルエンザによる鶏肉・鶏卵価格上昇、他の飲食業界でも簡単に参入でき価格面での差別化(価格転嫁)に乏しいことから市場が飽和状態になったとも考えられます。

さて、自動販売機といえば、以前は飲料系が中心で小スペースでも設置が出来て副業的な側面もありました。最近は高額の商品(ゲーム機など)がもらえる1千円以上するガチャ式自動販売機、昭和レトロ風のハンバーガーやうどん・そばなどの旧型自動販売機、食品・農産物直売・あごだし等の自動販売機、さらにアクセサリーや結婚指輪の自動販売機まで見かけることがあります。海外から訪日された方の多くが、現金を扱う自動販売機での盗難被害が少ないことに驚くこともあるそうで、日本人の特性(性善説・道徳観)にあったビジネスだと思います。

その一方で、人手不足や景気停滞等の影響もあり無人販売店舗やコインランドリーが増加しています。そして監視カメラがあるにもかかわらず、料金箱にお金を入れる仕草をして商品を大量に窃盗するといった犯罪も報道されています。寺社で等の賽銭泥棒も昔からあり、無人販売には盗難や販売料金のごまかしリスクが容易に想像できる訳ですが、それでも有人店舗として運営することよりは利益が見込めるということなのかも知れません。その他、食品の無人販売所では食品衛生法に依る品質・衛生面の管理も厳しく、消費税計算や表示基準の確認など法令遵守が難しくなることも指摘されています。