オフィス鴻

調理器具への自信

2025年01月07日

訪日客に人気のある場所として、調理器具等を取り扱う「合羽橋商店街(東京都台東区)」があります。以前は、プロが使用する包丁(10万円以上した気がします)などがメインでしたが、最近は家庭で使えるキャベツ専用スライサー(カッター)や普段使いの調理器具など2~5千円程度のものがお土産用として人気が高いそうです。100円ショップ等でも同じような便利グッズが売っていますが、品揃え・品質面では格段の違いがあるようです。また、彫金(欠けてしまった陶器に金で補修する一種の芸術品)、漆塗り、日本刀など日本特有の技術で作られた職人さんの一魂がこもった品も人気が高いそうですが、御多分に漏れず後継者不足にあると言われています。

ビジネスに於いても、取引相手からプレゼン資料や数値等について様々なリクエスト(要望)が上がってきます。しかし、絶対的に自信があるものならば次のアポイント日時を決めて以降、見せ方を工夫する作業のみを実施することがあります。結果的に取引先相手が納得すればビジネスとして成立する訳ですが、この工夫も相手の立場・考え方を尊重した形で行うことが大切で自分の作業自体も最小限で済みますし、場合によっては有利な取引条件になるケースもあります。いずれのケースでも取引先内での諸事情が複雑に関係いているにせよ、自分自身の作成した資料に絶対的な自信があるならば、相手に迎合する必要は無く一種の心理戦と言えるのかも知れませんね。

話は変わりますが、最近ではアクセンチュアが使う新人でも使えるフォーマット化が非常に人気だそうです。フォーマット化の利点は、誰でも同じレベルのプレゼン資料が短時間で作成できること、複数のコンサル案件を同時並行で進められる効率化ができることにあります。そのこと自体は最近のDXを含め方向性は間違っていないように感じますが、顧客の感情に寄り添いながらクライアントをやる気にさせ、いかに良いモノ(サービス)を提供すると言う視点では職人芸に似たこだわりが不足していると思います。