SA運営のストライキ
2025年02月27日
2019年8月に東北自動車道の佐野SA(栃木県)でレストラン・売店等の運営会社「ケイセイ・フーズ」の従業員が経営不振で商品や原材料が調達できず、突然営業停止が従業員に伝えられたことから約1ヶ月間のストライキを決行しました。同サービスエリアは年間200万人近くが利用する東北自動車道でも屈指の売上を誇っていましたので、突然の営業停止は他事業での赤字が原因だろうと思われます。結果的に39日間のストライキが行われたのですが、あろうことか受託会社がNEXCO東日本グループとの契約にある再委託禁止条項に抵触する他企業の従業員を使って営業を再開するという、通常では考えられない方法で対抗したことが問題視されました。最終的には、後継の新運営会社へと委託先が変更され、ストライキを行った従業員が希望すれば全員雇用される内容で合意したそうです。
最近では、日本でのストライキは西武百貨店池袋店で行われたものが報道された程度であり、現在買収提案に揺れているセブン&アイグループも不採算事業部門であるイトーヨーカ堂を事実上切り離す方向にあり、どちらも業績悪化が原因とされています。両社のストライキはアメリカのボーイング社労組が39%に上る処遇交渉であったこととは異なり、従業員の職場(雇用)を守るためのもの主張でしたが日本人特有の感情が含まれていたと思っています。労働組合の弱体化が日本国内で進む状況にある中で、佐野SAでは当時の総務部長(非組合員)が組合闘争資金が不足することを避けるため、自腹で不足分(約15百万円、1日40万円)を供託したことが伝えられています。このあたりに、元運営会社の中で様々な課題が複雑に絡み合っていた構図が浮き上がってきます。
最近の「働き方改革」や急激な最低賃金引上げ、社会保険料増加によって、経営が苦境に陥る中小企業が増えています。実際に地方の20歳代が都市部に集中してくる構図も、背景として地元での就業や処遇に不安・不満があるのだと考えています。