カタール航空の戦略
2026年02月25日
昨年11月、カタール航空がかつて名を馳せ世界中の空を飛び回っていた香港のキャセイ航空(キャセイ・パシフィック)の保有株式を、約$9億(140億円)で9.7%全量を売却したことが報じられました。カタール航空にとってキャセイ航空への出資はアジア路線拡大の布石となるものと期待されていましたが、思うほどの相乗効果が出なかったことと中国の経済的・政治的不安定性も考慮されたようです。実際にビジネスクラスの航空券相場(エコノミーだと時間帯が合わないため)を調べてみると、キャセイはLLCを除く直行便の中では最も価格帯の安い航空会社に分類されています。
カタール航空と言えばQビジネススイート席が非常に有名ですが、もしワンワールドグループ(日本航空も加盟)から脱離してしまうようなことがあれば新たなアライアンスが誕生する可能性もありそうです。編集人も今年夏前の気候が良く比較的料金が安い時期に妻とカタール航空を利用した旅行を計画しています。過去には世界を席巻していたアメリカ資本のパン・アメリカン航空やノース・ウェスト航空の名前が航空業界から今では消えてしまいましたが、LCC航空等の増加によってナショナル・フラッグ航空会社が姿を消してゆくのは非常に寂しいと感じている編集人です。
さてカタール自体は世界有数の産油国ですからカタール航空は恐らく無くならないとしても、世界の航空業界では熾烈な競争が繰り広げられています。特に中国各地を経由した長時間かつトランジットの多いヨーロッパ便や、仁川(韓国)経由での航空チケットの安さが話題になっています。いくら近いとはいえ、日本から韓国まで片道数千円のチケットでは、機内がほぼ満席にならなければ採算は取れないでしょう。日本人の訪韓数も様々な課題があるため、大幅に減少している現状があります。つまりコスパか満足度の二択が経営戦略となり得る訳ですから、明らかにカタール航空は後者でしょうね。



