トラック専用アプリ
2024年06月08日
ついにと言うべきか、やっとと言うべきか、ある企業がトラックドライバー専用のスマホアプリ提供を開始しました。カーナビに関しては以前からトラックでも利用されていましたが、道路交通法上の企画(最大幅2.5m、最大高3.8m、最大長12m)により、乗用車とは異なるトラブルに見舞われることも少なくありません。例えば、駐車スペース、線路・アンダーパス等の高さ制限、内輪差、左折時に荷台最後部が右側にはみ出すなどです。そして最も深刻な問題は納品場所の庭先条件(道路幅など)で、使用出来る車両が限られ専用車両を発注する必要があることです。大規模商業施設では納品場所を地下スペースに設置することが多々あり、車両高が2m以下(乗用車・商用バンなどを想定)でなければ入れないなどの他、天井等に後付けされた館内空調設備(ダクト)への接触事故などが発生します。
編集人もトラック専用アプリの実証事件、R&Dなどに携わったことがあり、アプリ活用の利点にはDL(ダウンロード)・改廃の容易さが挙げられます。また、クラウドでの最新情報更新などがメリットである一方で、走行中の機器操作は交通違反行為に該当する、変圧装置(タップ)が必要などデメリットもあります。また、事務所に地図は用意されていても特に地方では大型車が通行できない道路(国道を含む)もあり、殆ど勘を頼りに近くまでいってから歩いて納品場所の庭先条件を確認することも多かったように記憶しています。
その他、あまり一般には知られていないのですが、歩道から大きく張り出した街路樹の枝葉はトラックの荷台(アルミ製で軽量化されている)を破損させることがあります。程度にもよりますが1回の修理代が数十万円と高額になるため、また道路の傾斜(排水等のため左側が低くなっている)からトラックは余り歩道側に近づかないよう比較的車線右寄りを走行します。また、トラックに煽られた、幅寄せされたとの報道を見ると、故意ではなくトラックの大きさに起因している問題にすぎないこともあります。