オフィス鴻

人間力

2025年05月13日

先の「現場力」に続く「人間力」について改めて考察してみました。物流事業や飲食店の現場(作業場)では、全ての意気が合わないと顧客に満足してもらえるサービスを提供することはできません。その理由は、商品を届けるのか、心を届けるのかの違いにあるように感じています。もし、物流施設内で自分が委託した商品を蹴っ飛ばしたり、飲食店内でい1回床に落としてしまったり賞味期限の切れた食材を使うのを仮に見たとしたならば、あなたならどのように感じるのかということです。商品であれば極論すれば顧客の財産を乱雑に扱うことになりますから、二度とその事業者を使いたいと言う意識はあっという間に消え去るでしょう。また飲食店ならば、見えないからいいやと思ってしまったならば、従業員もそのような行動に疑問を抱かなくなります。心ある従業員なら、次の日から出社しないかも知れません。

「人間力」については様々な書籍が発刊されていますが、自分なりにどう解釈するのかで次の行動が決まってきます。例えば理由なしに他人にきつく当たる上長は、どこかに他人に比べられることへの劣等感(コンプレックス)がある場合が多くありました。そのような行動は周囲から見ても決して好ましいものではなく、多くはやっかみやいじめに相当する行為だと思われます。編集人の仕えた経営者はこのあたりの匙加減が非常に絶妙で、ともすれば褒められているのか叱られているのかが判断できないことがありました。しかし前述の書籍等で様々な解釈に普段から触れていると、その本意に近いところが不思議と見えてくるようになるのです。

諺にも「虎の威を借りる狐(キツネ)」が中国の古典から引用されていますが、有力者を他のみ持して横柄な態度をとる小者として軽蔑の対象にもなります。ここで先程の「現場力」と関連するのですが、有力者の後ろ盾をそのまま経営者の要望として現業従業員にやりたくない仕事を廻すなどを平気で行う管理職は大きなことを言ってそのまま帰っていくのです。