オフィス鴻

物流データの信頼度

2024年01月04日

DXのみならず新たなシステム等を導入する際には、当然ながらトラブルを起こしたくない気持ちから導入を躊躇すること以外にも、習熟度による業務効率の一時的低下リスクは存在します。編集人のこれまでの経験では、全くトラブルのないIT導入成功事例はなく、システム構築のどこかの段階で気付いた小さな違和感、ユーザー(営業職など)に求める活動(データ収集等)のフィードバック内容への揺らぎなどを1つ1つクリアしていくことで、徐々に導入したシステムへの信頼性が高まってくるのだと思っています。

また、専門家ではない社内ユーザー使用を想定したBI(Business Intelligence)系システム導入の当事者(担当部署)になると、社内コミュニケーションが非常に重要だと感じる場面が多くなります。例えば、現業部門ではデータ加工・分析・可視化(グラフ)などを実際に属人的な手法をとらずとも共有することができますし、どんなに小さなことでも良いので「こんなことが出来るんだという成功体験」に繋がることが実感できれば、その後の活用・修正・撤退など判断基準が見えてきます。もちろん大きな問題が隠れていたり、自分の判断基準を否定されたと思い込んだ抵抗勢力の矢面に立つこともありますが、それぞれの抱える課題に対して寄り添いながら解決のヒント(これまでの暗黙知と異なる事実の可視化など)が見えてくれば、DWH(Data ware house)として蓄積された独自のデータを活用する場面が増えてきます。

最近は、ローデータ(Raw Data;無加工の生データ)をエクセルのテーブル機能などを使ったレイアウトデータ(Layout Data)として加工することも比較的容易にできるようになりました。営業担当者にとって顧客のビジネスパートナーとなることは、即ちビジネスの根幹である「相手の不便を解決すること(P・ドラッカー)」の継続的な実践であり、共に売上・利益ともに伸長する価値共有が顧客満足度を上げて信頼関係を築いていくことになると考えています。