オフィス鴻

現場力

2025年05月13日

編集人がお世話になった東証プライム市場に上場している総合物流企業の創業者兼経営者が良く使う言葉に「人間力」「現場力」があります。「人間力」については次のブログで触れたいと考えていますので、ここでは「現場力」について話を進めていきます。編集人の所属していた企業はもともと某電鉄系の物流会社であり、いわゆる含み資産と呼ばれる土地などを多く所有していたため物流事業での利益は低くても黒字決算することができていました。簡単に言えば、何もしなくても(物流部門が赤字)収益が上がるため、一般的なゆでガエルの状態にあったと感じています。編集人は元々HDの経営企画部長として採用されたのですが、入社1週間前になって突然子会社への転籍出向する旨を経営者から伝えられていました。

実は以前に入社した企業でも東京勤務を条件としていたのですが、やはり入社2週間前(退職日が5月22日で、新会社への採用は6月1日でした)に大阪本社(HD)への異動を命じられました。転籍もありませんでしたが、約6ヶ月後には企画部門の執行役員に任命されています。経営者の判断基準は知る由もありませんが、その後に経営者の特命事項担当を命じられたことから外部人材による社内の活性化・課題解決を望まれていたのだと思っていました。実際に小規模の子会社の経営管理・監査を命じられ大凡6ヶ月で他子会社との合併をするのと同時に、人事の刷新も行われました。

表題の「現場力」とは入社当時経営者がよく使っていた言葉で、その後あまり聞かなくなったものの最近また使うようになったそうです。編集人なりに「現場力」を解釈すると第二次世界大戦での日本の特攻部隊と同じく、自分のことより顧客や従業員に対する気遣いと感謝の気持ちをもって作業を円滑に進めることだと考えています。最後は責任者(だいたい所長か営業部長)が腹を括る覚悟が無ければ、単に数字(KPI)を並べたところで取扱商品への愛情に似たものは生まれてこないでしょう。現場を大切にしない管理職など不要に思います。