自動運転技術
2025年07月23日
先般あるクライアントと自動運転に関する意見交換・課題抽出を行う機会がありました。結論として何かが決まった訳ではないのですが、物を見る視点によって様々な考え方があるものだとつくづく考えさせらる時間となりました。自動運転レベルとは自動車運転技術を6段階に分類しており、車両運転操作の一部・全部をシステムが行う際に安全性・効率性・快適性などの様々な観点から国際的基準であるSAE(Society of Automotive Engineers:自動車技術会)に当てはめて分類することになります。その中でもレベル5は全ての運転操作をシステムが行える段階を指し、高度な技術・AI判断、確実な故障対策システムなどといった様々な技術革新が必要なレベルだと言われています。
今回はもう少し手前の段階(レベル3;条件付運転自動化技術)からレベル5(完全運転自動化)にかけて情報交換をしたのですが、やはり業界によって特有の傾向があると言った点でお互いに得るものがあったように思われます。現実問題として既にトヨタ自動車はスマート社会実証実験の1つとして富士山近郊に約2千名が居住するエリアを作り、様々な研究を進めています。特に現在のセンサー技術等では認識精度(障害物・天候など)・耐久性などが大きな課題でしょう。そして本当にこのレベル5段階の普及には人間に関連する倫理感やセキュリーティー対策以外にも人間の行動特性が大きく関連すると考えています。
特に高速道路上の隊列走行が実証段階に入ってきましたが、編集人は専用レーン(または先導車・後方支援車)が無い限りはまだまだ実用化には課題が多いと考えています。実際に東京~大阪間を走る宅配便・特積系を中心とした大型・トレーラーは、発地(東京・大阪どちらでも可)を21時前後に出発することが多く、その時間帯に東名高速を走行してみればトラック台数の多さに驚くことでしょう。つまり専用レーン・専用区間を設けなければ自動運転・非自動運転が混在しますので事故リスクは大きいと考えています。