オフィス鴻

進まない物流管理者配置

2026年02月25日

日本経済新聞に東証プライム企業上場企業の中で、「物流統括管理者(CLO)」を選任した企業が10%以下であると言う昨年11月の記事があったことを思い出しました。2026年4月に発行した改正物流効率化法により、ある一定条件下での役員級以上者の選任が義務付けられました。しかし物流領域(ロジスティクス)の専門家は意外に少ないのが現状であり、まして罰則規定などが盛り込まれたにしても、今後本気で導入を進める製造業等が増加するのかには些か疑問が残っています。結局のところ、多くの企業にとって物流政策の優先順位はコストありきと言ったところのようです。

編集人の所属企業にも製造業者を中心とした大手企業から問い合わせが入っており、そもそも論的な物流業界の現状をお話しさせて頂く機会が増えました。もう少しかみ砕いて言えば、物流役員級とは社内的にあまり重要とはされていないポジションであり、物流の根幹に関わる部分への理解が進んでいないことが挙げられます。また物流と言っても製品によっては全く取扱い方法が異なるため、他社との単純比較ができない現状があります。しかし物流が正常に機能しなければ商品出荷・販売・債権回収等もできなくなりますので、企業経営に於ける中長期戦略立案の要とも言える重要な機能なのです。

そのような環境下でロジスティード(旧日立物流)社や船井総研社が、CLO設置を支援する動きを始めているそうです。つまりCLO設置支援に加えて物流(ロジスティクス)コンサルティング業務を加えて、最終的には当該企業物流を自社で請け負えるようにする戦略のようです。これは編集人にとっては非常に賢い戦略に映りますが、一方で委託側(メーカー等)が大きな課題を抱えることになりかねません。それは一旦物流機能を物流会社に委託してしまうと、自社物流全体を俯瞰的かつ戦略的に立案する機能が弱くなり、結果として委託側の言い値(コスト増加)に血がづく可能性があるからです。