オフィス鴻

JAL国内線の収益性

2025年12月05日

日本航空(JAL)傘下のLCC航空に、ZIPAIR社があります。JAL社の公式サイトによればモバイルチェックイン方式(自動チェックイン機)・無料機内インターネット・フルフラットシートなどを備え付けており、旧来のLCCとナショナル・フラッグの中間サービスを期待する乗客に好評とのことで、2020年の就航開始以来累計搭乗者数は300万人を超えています。特に家族(子供連れ)の利用者に好評を博しているようで、中距離国際線(JIPエア)・国内国際線(ジェットスタージャパン)・中国路線(スプリングジャパン)の運行では概ねJALの半額以下の料金設定です。

御多分に漏れず他社のLCC社と同様に座席指定・機内食・手荷物サービス等は有料であるものの、機体設備を充実した航空会社と言えそうです。編集人はまだLCC航空は関西国際空港便のスターフライヤー便しか利用したことはありませんが、昨今のビジネス出張では徐々に時間・快適性を求める顧客層にとって魅力的な選択肢になっているように思われます。日本国内航空会社のLCCはANAグループ(AIRDO・スターフライヤー・ピーチ)、バニラ(ANAからJALに移行)、春秋航空日本(JAL)があり、海外のLCC航空会社と同じようにいずれ長距離国際線が主戦場になると考えられます。

しかし価格的メリットを享受できる代わりに、欠航・遅延時等の他社便への振り替え・現地ホテル手配・バウチャー・日本国外でのカウンター対応などに課題があるとも言われます。そのように考えると航空会社・チケットの選択幅は拡がっている一方で、従来のフルキャリア・サービス(ナショナル・フラッグ)と違って沖止め(搭乗口を通過後バスで移動したり徒歩で飛行機まで向かった駐機スペース)が非常に多いため利便性に難があることも事実です。今後は日本の航空会社は国内線の赤字を解消して収益性を高めるために、より国際線の価格を中心に値上げすることになると思われますね。