障害者就業の特性
2024年10月30日
企業の障害者法定雇用率が3%に迫る中、IT系業務について在宅勤務を主流としたリモートワークにより都市部でなくとも就業できる機会が増加する一方、A型障害者雇用事業主の不正発覚・業績不振・廃業等で収入が得られない障害者数(失業者)が増えていると日本経済新聞が伝えていました。厚生労働省の資料によれば、障害者雇用者数は約60万人でその多くが総務人事等に関連する軽作業・PC入力業務・雑務などに従事しており、決して十分とは言えない処遇(有期雇用・最低賃金水準等)で働く方も多いようです。編集人の場合、歩行困難と転倒・接触時の発作症状が強く、現在は通勤を必要としない業務に限定して複数エージェントに登録しましたが、入院治療とオーバースペックが原因で、まだ新たな職場にまだ巡り合えていません。
そのため、国内・外資系企業を中心に、業務委託形式でスポット・コンサル業務・経営支援業務等を受託しながら、電子書籍著作などこれまでの経験が活かせるように活動領域を拡げるようにしています(このコラムも目的は同じです)。お陰様でお客様からの直接指名案件も徐々に増加傾向にあり、新たなスキルアップ(インプット)を行いながらアウトプットに繋げられるよう、専門領域の中間流通・ロジスティクス・経営管理を中心にブラッシュアップに励んでいます。ただ、法定雇用率を達成できている対象企業は地域差もありますが概ね5割台との調査結果が示すように、障害程度・症状による就業差は現実に存在します。
また、一般の転職者にも共通することですが「あまり気を遣いすぎなくても大丈夫」「この仕事を続けていけるのか」といった観点では、ある程度までは裁量権のある業務に従事できるよう、障害者側の意識転換を促すことも短期離職を防止する大切な要素だと考えています。企業・従業員両方の立場から見れば、それぞれに当初は些細な行き違いがあったとしても臨界状態に追い込まれる前に初期段階から解決方法を一緒に考えることが必要でしょう。