オフィス鴻

ワンコインビジネス

2024年07月02日

円安、ドル・ユーロ高等の基調は、日銀の複数回の市場介入にもかかわらず$1=¥145~155程度で推移しています。5月のGWには160円台となり、海外旅行ではホテルの朝食バイキングが家族4名で2万円、お昼のファストフード(ハンバーガー・麺類等)でも同1万円以上とかつての$1=80~120円時代の頃に比べて2~3倍近くの支出となり、また東南アジア都市部でも日本の物価とほぼかわらず、この夏休みの旅行も楽しみ半減と言ったところでしょうか。

かつて日本で100円ショップと言われた業態でも今は2~300円台の品揃えが中心となり、昼食も1,000円を超えるメニューが増えてきたように感じます。一方で、チェーン店などでは特に回転寿司・丼物なども相次ぐ原料高・人件費高騰などで値上げが続く中、家族経営の飲食店では未だに500円(ワンコイン)程度のメニューを残していたり、学生向けにと大盛で提供するところもあります。賃料の低い自宅の一部(1階店舗・2階住宅など)を活用していても、電気・ガス代も上がっており経営的には成り立っておらず、知人や仕入れ先の行為で食材を破格で仕入れたりして何とか凌いでいるのが現状のようですが、夕方の情報番組特集ではほぼ全ての経営者が「お客さんが喜んでくれるのが一番のやりがい」だとコメントされていました。しかし、70歳を超えた高齢経営者が多いようで、この先いつまで経営が続けられるのかかなり心配な面も見受けられます。

一方で、海外からの渡航客には1人3万円程度の高級寿司店「OMAKASE(おまかせ)」が流行りだそうで、30年前以上から銀座の高級店には提供された寿司になかなか手を付けずカメラ片手(今はスマホ)に撮影に没頭する旅行客も多く、ビジネスとは言えどもそれも当たり前の日常なのかも知れませんね。寿司職人やバーなどでは一番食べて頂きたい状態(美味しさ)で商品を提供するプロも多く、まだ海外渡航客が知らない素晴らしいお店が日本にはたくさんあることには誇りを感じます。