うなぎ職人の修行
2026年01月03日
ウナギ職人の修行の厳しさを表した言葉に、「串うち3年、裂き8年、焼き一生」という言葉があります。一般的に川魚は焼いて食することが多いのですが、一部の渓流等に生息している魚は刺身で食べることも出来ます。しかしうなぎの刺身は目にすることはありませんよね。その理由はウナギの血液に含まれているイクチオヘモトキシンと呼ばれる毒素が含まれているからで、アナゴやハモなどにも含まれています。ふぐ毒(テトロドドキシン)程強い毒ではないものの、大量に摂取・接触してしまうと下痢・嘔吐・麻痺・呼吸困難が発現されるとされており、完全に血抜きをすれば問題ないそうです。
しかしフグにはふぐ調理師試験に合して免許を取得しなければ、飲食店で提供することはできません。ただし一般人がフグを調理する限りでは、あくまでも自己責任の範囲で調理・食することが出来ます。そのように考えると、ウナギの血液に含まれる毒素は少量であれば人体に与える影響が軽微と判断されているのだと思われます。さて串うち3年とは薄いウナギの身の真ん中に串を通す必要があり、身がとても固いウナギでは非常に難しいことを指していると言われます。職人さんの手際よい作業は簡単そうに見えますが、見栄えの良さや作業スピードも求められるそうです。
次に裂き8年とは、木のまな板に目打ちでウナギの頭を固定して捌く作業になります。関東と関西で背開き・腹開きの違いはありますが、関東は切腹に通じる腹開きを嫌ったと言う説が有力です。またウナギの肝・骨・ヒレまで長い包丁一本で処理していきますが、串うちを目にする機会は殆どありません。最後に焼き一生とは、素焼きしたウナギを秘伝のタレにつけて繰り返し焼く行程です。職人さんが団扇で風をおくり炭火の強さを加減しながら串を動かして鰻の焼き具合などを見極めている様を見ていると、串うち・裂き・焼きが一体化してこそ本当においしいウナギを食べられるのでしょうね。



