ドミノピザの閉店
2025年05月17日
オーストラリア発祥のドミノピザ日本法人が、宅配ピザ店舗の不採算店172店舗を閉鎖することを発表しました。宅配ピザ業界は大手のピザハット・ピザーラの他にも、販売地域にドミナント出店している中小規模のピザ専門店が多く誕生しています。しかし、フランチャイズ店が多い企業も多く、差別化を図るために機械的な流れ作業で作られメニュー変更も多いことから、徐々に似たような商品が提供され、最近はデリバリーせずに店頭受取にするとプラス1枚にしたり、サラダ・ドリンク・サイドメニューとの組み合わせも多くなったように感じます。また、ピザ窯で焼いてくれる店も増えており、回転寿司と同じように一括りで「ピザ」を食べると言ってもスーパーでは1枚500円程度で売られていることを考えれば、消費者の目線から宅配デリバリーの優位性が落ちてきていると思われます。
正直に言うと、本格的なピザ窯で焼いてくれる店なら編集人は多少遠くても、多少値段が高くても行くことが殆どで、これまで宅配ピザを頼んだのはここ30年で5回くらいしかありません。そのシチュエーションも妻も家で料理する気力がないといった場合に限られていました。つまり、差別化要因やリピートに繋がるサービスが陳腐化して、どのチェーンでも同じような商品ばかりが並ぶため、特別感がない商品構成になっていることが大きく影響していると考えています。また、本場イタリアのピッザ(あえてピザとは書きませんでした)とは全くと言っていいほど具材などは別物ですから、日本風ピザ(海外で日本食を食べる感覚に煮ています)として供給過剰になってしまったのだと感じます。
なお、編集人はコロナ禍でデリバリービジネスが一時的に普及しましたが、現在は余程の理由がない限りコロナ禍以前の自宅の食卓で調理する形に戻っていると想像しています。実際にある飲食店と同時期にデリバリーを運送事業者と協働で実証事件しましたが、結論から言えば1時間に2~3件の配達では最低でも5千円以上の注文が無ければ赤字になりましたね。