オフィス鴻

寿司職人の修行

2025年08月20日

最近はインバウンド需要の高まりで都心の高級寿司店の中には予約が数ヶ月待ちの店もあるそうです。中には1人10万円近い金額となる店もあり、頻繁には行けないようになってきました。一方で日本全国の寿司店数は総務省統計局の資料によれば約18,000店(回転寿司チェーン店は除く)がありますが、時代の変遷の中で閉店する店も増えているようです。編集人も地方に出向くときはホテルのレストランよりも地元の寿司店で食事をするようにしていますが、最近はなんとなく個人経営の寿司店が減少していることや〇〇ログなどの飲食店検索サイトでの評価コメントに違和感を覚えることがあります。

さて表題の「寿司職人の修行」について私見を述べていきたいと思います。寿司の発祥は奈良時代のなれずしと言われており、その後江戸時代に酢を使った寿司が職人のファストフードとして発展してきました。当時は屋台での販売でしたが、衛生面では酢を使うことで食中毒等を防いでいて寿司用に開発された粉茶にも消毒効果があります。最近は料理学校等で学んだ方が修行することなしに、回転寿司やチェーン店で寿司を握ることが多いと言われます。実際に某有名な石川県発祥の寿司チェーン店に視察を兼ねて行ったことがありますが、値段の割に仕事の粗さが目立っていたのも修行に遠因があるように思います。

そのほか海外で寿司を握る職人が出稼ぎに行くことも増え、収入も2,000万円を超える方もいると言います。本当の寿司とは言い難いもの・食べ方もあるにせよ、郷に入れば郷に従えの言葉の通り日本発祥寿司の発展形として受け止めています。しかし10年の丁稚奉公(修行)で得られるものも多いと感じており、編集人が寿司屋に入る基準は値段よりも職人の方・ホールの方との会話の中に価値を見出しています。他の仕事とも共通するのですが見習い期間は1人前になるための助走と考えれば、多くの失敗ができることはその後の人生に与えられたまたと無い機会だと考えています。