オフィス鴻

飲食店での席確保

2024年09月05日

ここ数年、病院等への通院の帰りに最寄り駅にあるコーヒーチェーンで少し休もうとしても、先に席を確保することが出来ずに帰宅することが増えてきました。それだけ利用者が多いことはビジネスとしてプラス要因だと考えられますが、入店時に「混雑時には長時間利用に対する制限をする場合があります」と注意喚起する飲食店もあります。また、夏場の一時避難場所(熱中症対策)として冷房の効いた施設は大変有難いものであり、利用時には30分以内で他のお客様のために席を空けるようにしていました。ただし、一部の利用者の行為(勉強・リモートワーク等によるワンオーダーでの長時間滞在)については様々な意見があることも事実です。

そもそも論になりますが、飲食店は勉強や仕事をする場所ではなくオーダーした料理が提供され顧客が楽しむ場であり、最高のタイミングで料理を提供したい調理者にとっては映えが優先される今の風潮に否定的な飲食店もあります。前述のコーヒーチェーンも当初は携帯電話の充電用にとコンセントを設置していましたが、その後無料Wi-Fiが普及したことによって、いつのまにか勉強や仕事の場として定着していった感があります。そのような観点で飲食店でのマナー問題を改めて考えると、有名コーヒーチェーン店がサードプレイス(リラックスが出来る第三の場所)という方針を打ち出していることが誤った認識を助長させた可能性は否定できませんが、決して長時間利用を推奨しているとは言えないでしょう。席数の回転率と利益を考えれば、せいぜい1時間程度の談笑や気分転換を想定していたと思われます。

編集人は飲食店のビジネスモデルについ多少知見がありますので、いわゆる1時間当たりの客単価を考えれば、混雑時にはお互いに席を譲り合う、1時間を越えそうであれば追加注文をするなどの顧客としてのモラルが守られていれば店舗側も多少は大目に見做してくれることでしょう。また、都心やターミナル駅と住宅地では経営方針自体が異なることも考えたいものです。