オフィス鴻

UberEatsアルゴリズム

2024年09月04日

数年前の黎明期からコロナ禍や酷暑を経て色々な課題を抱えながらも日本でもかなり浸透してきた感のあるウーバーイーツですが、編集人はまだ一度も利用したことがありません。当初は専業者ではないギグワーク(単発契約アルバイト)として、一時的に人手が必要な時がある雇用者側とスキマ時間で仕事をしたい働き手側をマッチングさせるサービスとして存在していました。履歴書や面接も必要のない働き方の1つとして、隙間時間を有効に使うタイミーが株式上場をしたことは世の中にそのサービスが受け入れ始められた証しでしょう。

以前、Amazonの配送員が会社側のアルゴリズムに従って配送ルート設定がされていることについて、会社の指揮命令系統下にある従業員にあたるとして団交を行いましたが、未だ中途半端な形で法整備が進められているような状態です。またUberEatsでも何度かアルゴリズム変更(詳細は公表されていません)をしているそうで、最近は通常委託料金(1件320円)に不規則なボーナス案件(理由はわからないが数倍の料金)が含まれるようになって、働き方(高報酬案件狙いで、通常料金は受けないなど)にも変化が生じていると聞きます。そのため、近い将来、通常料金の仕事の受け手が減少して消費者負担が増える(値上げ)こともあり得ると思っています。

編集人も物流業界(中間流通)に於ける料金アルゴリズムの基礎データ解析を行ったことがありますが、最終的には最初の設計段階で企業側が考えるスキーム軸と従業員と共有化された要件定義が上手く組み合わせられないと、業務量が増え悪意のないミスが増えるとの結論(失敗からの学び)に至りました。それを飲食業界に当てはめてみると、マーケティングと経営管理を十分に理解していない飲食店経営者が夢を求めて比較的容易に開業した結果、運転資金枯渇による廃業が増える一方で、新メニュー開発努力を地道に行って行列のできる繁盛店・常連客層を掴む店との二極化が進んでいるとも感じます。