新幹線(計画運休)
2023年10月31日
台風や大雪などで、鉄道営業区域内等での広範囲で風雨の規制値が長時間超えることが予想される場合、鉄道などの公共交通機関が事前に運行の取りやめを決めて公表することを「計画運休」といいます。目的は乗客の安全確保を第一としており、駅間での列車の立ち往生や線路などの被災を防ぐための臨時的措置実施の決定や伝達時期は各社の判断に任されてます。8月中旬のお盆時期には台風6号・7号の影響で、これまで2014年(JR西日本;近畿圏在来線、台風)、2018年(JR東日本;首都圏全在来線)、2019年(JR東日本・私鉄各社;首都圏、台風)があり、今回は主に新大阪以東の新幹線が対象となり大混乱を引き起こしました。
旧盆や帰省の最繁忙期にあたり、早くから鉄道・航空会社は利用に対する注意喚起を行っていました。臨時ダイヤ増発による車両待機基地・稼働可能列車編成・乗務員確保などの調整などが行われる中、計画運休解除翌日(8月16日)には静岡県下での大雨等の影響により新大阪~東京間で大幅な遅延となりました。特に西側玄関口にあたる新大阪駅は人で溢れかえる様子が報道されていました。発表遅れは運休による帰宅困難者が生じる懸念があり、気象情報の事前分析予測の難しさも加わった温暖化の弊害の1つだと思います。
今年のカレンダーが8月11日~20日まで夏季休暇取得が可能で、コロナ禍での規制がなく大混雑が予想され各社は早い段階で運休計画を発表しました。乗客が駅員に詰め寄って長時間詰問する様子は報道されていませんでしたが、新大阪駅などでは人込みで身動きできないほどの状態だったようです。なお、東日本大震災では編集人の居住地域では計画停電が実施されましたが、日本では普段気にすることなく電気・水道・公共交通機関等が使用できるのが当たり前の世の中ですが、改めてその生活を支えてくれる方々への感謝を忘れずにいたいと思います。